みなさん、こんにちは。取締役の梅林です。
今回は少し踏み込んだテーマをお届けしたいと思います。
経営やマネジメントの中で「一番悩んだ瞬間」と、そこから得た学びについてです。
結論から言うと、私がこれまでの経営の中で犯してきた失敗の根っこは、ほぼ共通しています。
「固定観念を捨てられなかった」これに尽きます。
うまくいっていた過去のやり方に引っ張られ、状況が変わっても視点を切り替えられなかった。そういう失敗を、私は少なくとも2度、はっきりと経験しています。
失敗① 事業部長として、視野が内向きになっていた
一つ目は、SNS広告事業の事業部長を、創業者の森さんから引き継いだときのことです。
引き継いだ当初、私が集中したのは「既存顧客をいかに伸ばすか」でした。
それまでの経験上、顧客との関係を深め、継続率を上げることが成果につながると信じていたからです。
‥新規顧客の獲得は、どこか後回しになっていました。
しかし事業を俯瞰してみると、新規獲得に注力できていなかったことが明らかな課題でした。
既存顧客だけでは事業の成長に限界があり、新規顧客とのバランスが崩れていたのです。
それに気づいたのは、だいぶ後になってからでした。
「今まで会社としてこれでうまくやってきた」という感覚が、視野を狭めていました。
自分の成功体験が、俯瞰する目を奪っていたのです。
最終的に私は、失敗を認めて森さんに相談し、部署の再編を図ることにしました。
自分の力で立て直すのではなく、「これは自分だけでは無理だ」と白旗を上げた判断です。
今振り返っても、これは明らかな失敗でした。ただ、失敗を認めて手を打てたことは、せめてもの救いだったと思っています。
失敗② CTOとして、エンジニアの視点も内向きにさせていた
二つ目は、CTOとして長く向き合ってきたテーマです。
私がCTOに就任したのは2015年のこと。就任後の前半戦、エンジニアと非エンジニアがお互いのバリューに敬意を払うという文化は、少しずつ醸成できていました。
ココラブルのバリューのひとつ「違うからチーム。だから尊重。」の考え方です。これ自体は良いことでした。
ただ、足りていなかったのは「エンジニアが事業側に踏み込んで、事業貢献する」という意識と動き方のドライブです。
技術の力を内部に向けることには慣れていても、それを事業の成長エンジンとして外に向けて使う発想が、当時はまだ組織の中で弱かった。
エンジニア自身が「課題を解決する」だけではなく「課題に気づく、課題を設定する」ということを重視するマネジメントに切り替えて行けたことは、良い転換でした。>
本件は、転機と呼べるような明確な出来事があったわけではありません。
社外の動向やマーケットを見続ける中で、
「ああ、自分の目線はずっと内側を向いていたんだな」と徐々に気づいていったのが正直なところです。
私の就任以降の後半戦で徐々に軌道修正し、エンジニアが事業に踏み込む文化を育てていくことができましたが、私がもっと早く気づいていれば、と思うこともあります。
「固定観念」は、成功体験の中に潜んでいる
2つの失敗に共通しているのは、「うまくいった過去」が視点を固定してしまったということです。
経験が積み重なるほど、人は「このやり方でいける」という確信を持ちやすくなります。
しかしその確信こそが、変化への適応を遅らせる。
経営やマネジメントの難しさは、まさにここにあると思っています。
今の私が意識しているのは、「社外を見続けること」です。>
マーケットや他業界の動きを見ていると、自分の組織や思考がいかに内向きになっているかに気づかされます。それが、固定観念を崩す一番の処方箋だと感じています。
失敗を語れる組織でありたい
この記事を読んでいただいている方に、ひとつ伝えたいことがあります。
ココラブルは、失敗を隠す組織ではありません。
失敗を認め、相談し、立て直す
そういうプロセスを、経営陣自身が経験してきた会社です。
完璧なリーダーがいる組織より、失敗と学びを重ねてきた組織のほうが、一緒に働く仲間にとっても成長できる環境だと、私は信じています。
固定観念を疑い、変化を楽しめる方と、ぜひ一緒に働きたいと思っています。




