Facebook/Instagram広告~DCOを知れば、広告運用が楽になる?!~

2017年から利用できるようになった、Facebook/InstagramにおけるDCO広告。みなさんは活用できていますでしょうか?DCOを活用することによって、入稿が楽になるばかりでなく、運用そのものの工数も大幅に短縮されます。運用金額が大きなご担当者様や、テストしたい原稿本数が多いというご担当者様には、ぜひ使っていただきたい機能です。

DCOとは?

DCO(Dynamic Creative Optimization/ダイナミッククリエイティブの最適化)とは、複数の広告素材を入稿すると、ユーザーに最適な広告素材をFacebook側で自動的に組み合わせて配信してくれる仕組みのことを指します。

(FacebookとInstagramの両方に配信して、良い方にたくさん配信する、といった広告配信面の最適化は以前からできるため、今回はクリエイティブの最適化に絞って説明を進めていきます。)

例を用いて解説してみましょう。
画像を2種類、テキストを2種類用意するとします。
従来の入稿方法であれば、画像2種類×テキストを2種類=4本の広告を入稿する必要がありました。

ですがDCOの入稿形式を用いると、画像2種類、テキスト2種類を1つの広告に1度入稿するだけで、自動的に配信ターゲットに最適なクリエイティブの組み合わせを見つけ出てくれます。さらに自動的に該当クリエティブを注力して配信が進むようになっています。

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DCOのメリット

1.入稿が容易であること
DCOを使うと、テキスト、クリエイティブ(1度に入れられるのは、静止画と動画のいずれか1種類のみ)、見出し、CTA(「詳しくはこちら」などといったユーザーを誘導するための遷移ボタン)をそれぞれ最大5種類ずつ設定することが可能です。5種類すべてを最大数まで設定し、テストを行おうとした場合、最大625本行う必要のあった広告入稿ですが、DCOの場合、1本の広告セットにおいて広告要素を設定するだけで入稿が完了します。


2.調整が容易であること
DCOは入稿したクリエイティブを自動的に組み合わせて配信してくれます。効果の良い組み合わせに対して、自分でデータを確認する必要なく自動的に配信してくれるのです。

以上2点のメリットによって、運用の負担が大幅に減るといえるでしょう。どうしても忙しいタイミングで、調整をしなければならないときや、悪いクリエイティブをすぐに見つけたい、という場合、一度Facebook/Instagramから落としてローデータを、見やすく加工する工程がなくなるため、広告運用者の立場からするとこの2つは大きなメリットです。


DCOのデメリット

もちろんDCOにもデメリットがあります。
それは、どの組み合わせの効果が良かったか、といった詳細が分からないことです。DCOにおいて分かるのは、各要素ごとの内訳のみ。どの組み合わせに紐づくのかを確認するのは残念ながら困難です


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DCO入稿をすると、広告セットのレイヤーで、ダイナミッククリエイティブアセット(DCOを設定したときのみ、データを確認するために表示される項目)の内訳を確認することができるようになります。これにより、通常通り入稿している広告のように、広告の目的として設定しているコンバージョン地点に対する情報の確認や、動画の再生数、クリックの内訳といったクリエイティブの要素に紐づく情報を詳細に見ることができます。

例えば画像と、テキストを複数枚入稿していた場合、これらのなかで設定したコンバージョン地点に対して効果が良かった組み合わせは分からないのですが、入稿した画像の中で最も良かったもの、テキストの中で最も良かったものをそれぞれ確認することができます。
そのため、詳細ではありませんが、ある程度どの組み合わせが配信されていそうだ、といった見立てを立てることができるのです。

DCOの設定手順

広告セットの作成時には、特別なセッティングが必要となります。といっても、特別難しい設定ではないので、まずはぜひトライしてみてください!

①通常通りキャンペーンを作成
②広告セットを作成、その際に【ダイナミッククリエイティブ】をオンにしてください。

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このとき配信面の選択を行う必要がありますが、「Instagramのみ」などといった配信面を絞って配信を行う際には、設定を忘れないように注意してください。

③広告作成画面へ遷移

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画像/動画、テキスト、見出し、CTAボタンをそれぞれ最大5つまで設定できるようになっています。

DCO配信は、入稿と調整工数が大幅に削減できる便利な機能です。設定した広告配信目的に合わせた最適化に向けて、最も効果の良い組み合わせの広告を見つけ、配信を促進してくれます。
ただし、特定の画像と見出しといった、クリエイティブの組み合わせができないため、「Facebook限定」「Instagram限定」などといった文言を使わないよう注意してください。

一部例外として、特定の配信面に対して特定の画像や動画の配信を設定することが可能です。そのため、Instagramのみに配信したい画像がある場合や、同じ画像サイズでもFacebookでのみ配信したい画像がある場合に活用することができます。
またこちらの方法については別記事内で説明させていただければと思います。

まとめ

DCOはどうしても決まった金額しか使えない中でテストをする際や、最短でなんとか結果を出さなければならないときに活躍する機能と言えるでしょう。運用工数も楽になります。一方で、Facebook広告の特徴として、最初の1,000インプレッションを元に、広告の善し悪しが判断される傾向があるため、これまでのような1本ずつの入稿をないがしろにすることは、現段階ではお勧めできません。

弊社でも引き続きDCOの使用方法を模索してまいります。