CPA運用のその先へ!Facebook広告は「バリュー最適化」で簡単にROASも最適化できる!

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これまでFacebook/Instagram広告の運用における最適化には、コンバージョン(CV)最適化というものがありました。広告配信において、任意で設定したFacebookのCV地点に沿って最適化がかかり、効果を最大化させるといったものです。

今回Facebookが新しくリリースした「バリュー最適化」は一定期間内において、CVにとどまらず、ROAS、つまり費用対効果の最適化を実現させるものです。さらなる広告運用の効率化が期待できる「バリュー最適化」について解説していきます。

バリュー最適化でできること

ダイレクトレスポンス型/課金型アプリなどの運用型広告の実施においては、CPAを目的とした運用が用いられがちです。ですがデータの取り扱い環境を整えることができれば、ROAS最適化に取り組みたい広告出稿者様も多いのではないかと思います。そんなみなさまにご検討いただきたいのが、バリュー最適化です。

バリュー最適化における「バリュー」とは、1日または1週間(設定したコンバージョンウィンドウに依存します)以内に発生した購入イベントに対する1人あたりの収益を意味しています。長期ではなく、設定されたコンバージョンウィンドウ期間内において、ROASに応じた最適化が行われます。

バリュー最適化の利用によって短期間内ではありますが、ROASの最適化が見込めます。長期間におけるROASの最適化を行いたい場合は、自社でデータ分析環境を整える必要はあるものの、コンバージョン最適化とバリュー最適化のどちらが優れているかといったことを分析することでその結果が明らかにすることができます。

5つの利用条件

バリュー最適化の利用にあたり以下の5つの条件があります。これらすべてを満たすことで、バリュー最適化の利用が可能になります。

1.バリューに最適化する広告セットがコンバージョンキャンペーンに含まれている
2.Facebookピクセルが実装している
3.購入の標準イベントがピクセルに含まれており、値と通貨パラメーターを返している
4.広告セットのインプレッション数に期間的な偏りがなく、常に一定量の配信がある
(目安:広告セットあたり、1週間に50件以上のCV)
5.1日を通じて広告セットからFacebookに送られる値にばらつきがある
($10相当の商品を購入する人と、$50相当の商品を購入する人がいるなど)

利用条件において、特に注目するべきなのが、赤字の2点です。

値と通貨パラメーターについては、おそらく設定されていない方もいるのではないかと思います。データ量が十分でない場合、ROASの最適化がかかりづらくなるため、早いうちに設定する必要があります。

また「1日を通じて広告セットからFacebookに送られる値にばらつきがある」という点にも注目しましょう。単品通販や、課金金額が一定のアプリなどでは、本機能を使うことができません。β機能として導入されている段階では、10種類以上の課金金額の組み合わせが必要でした。今後変更の可能性も考えられるため、自社の管理画面にバリュー最適化のメニューが表示されるかどうか、確認してみましょう。

バリュー最適化機能、リリーススケジュール

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2018年7月24日より、現在順次リリースされており、9月中に100%のリリースが見込まれています。

いつ自分のアカウントに本機能が付与されるかは、明示されていないため、こまめな確認が必要です。付与が完了すると、広告セット内の「最適化と配信」内に「価値」という選択肢がでてきます。

また本機能が適用される広告配信目的は、「アプリのインストール、コンバージョン、カタログからの販売」の3種類です。これら以外のリード獲得、インプレッションなどを目的としている広告では、本機能の使用できません。

運用の効率化が見込めるため、ぜひ活用してみてください。

まとめ

CV獲得を目的とした広告運用の場合、CPAを重視して運用をすることが多いかと思います。ですが、長く、商品やサービスを購入してくださるお客様との関係値を築くことを重視したROAS型の運用を行うことこそが、本来の広告における理想ではないでしょうか。

バリュー最適化機能を利用していても、安定してROASの効果が高いということはなかなかありません。従来のコンバージョン最適化と組み合わせながら利用することで、もっとも効率的な広告運用を実現することができるでしょう。