前回、Facebook広告においてのA/Bテストで、CTAボタンの ある/なし では、CTAボタンのない広告の方がより効果が良かったことをお伝えしました。今回は、Facebook広告における化粧品の効果的な広告画像について検証していきましょう。

以前、「『プロ撮影の美しい画像』 VS 『素人撮影の画像』どっちが商品購入率が高い!?」の記事にて、「素人撮影画像」の方が、商品購入率が高かったというお話をしました。
今回はもっと突き詰めて、「素人撮影画像」の中でもどういった内容の画像がより広告効果が高いのか、についてテストを行いました。

今回は、化粧品編。
女性なら一度は経験があると思いますが、化粧品を通販で購入するとき「お試しができない」ことや「中身や使用感がわからない」ということに不便さを感じますよね。口コミを見ても、その中身の質感(テクスチャー)までは分かりづらいものです。
であれば、もしかすると「中身の質感を、使用感が想像できるくらいにきちんと見せてあげれば、購入につながるのでは!?」という一つの仮説が立てられました。そこで、化粧品広告画像の定番であるパッケージ画像とテストをしてみました。

【事例】

A 製品本体のパッケージ画像 
VS 
B 製品の中身の質感(テクスチャー)にクローズアップした画像
 

① 化粧品A (ターゲット: 30代以上の女性)
化粧品の製品パッケージ画像     手の甲に化粧品のクリームを乗せた画像

4-1           

CTR  製品パッケージ画像 < 質感クローズアップ画像 その差 約1.5倍!!
CVR  製品パッケージ画像 < 質感クローズアップ画像 その差 約2.5倍!!

② 化粧品B(ターゲット: 30代以上の女性)
化粧品の製品パッケージ画像    指でクリームをすくう画像

4-2          

CTR  製品パッケージ画像 < 質感クローズアップ画像 その差 約1.2倍!!
CVR  製品パッケージ画像 < 質感クローズアップ画像 その差 約1.4倍!!

① ②のどちらの商材でも、製品の中身の質感(テクスチャー)にクローズアップした画像のCTR、CVRがともに最も高いという結果になりました。

化粧品は中身が大事。質感(テクスチャー)を伝えることで、消費者は安心感を抱く

私達の見解では、化粧品においては、製品の中身の質感(テクスチャー)にクローズアップした画像は、消費者に「店頭で化粧品を購入するときと近い体験をさせている」ことが効果の良さにつながっているのだと考えています。

Facebookのようなインターネット媒体で化粧品を購入するのは、口コミ情報などを多数見て検討した上で購入でき、店頭まで足を運んで買うよりも利便性がかなり高いと言えます。しかし、そんな楽に思えるお買い物ですが、もちろん実際に手に取るわけではないので、家に届くまで肌にのせたときの使用感がイマイチ掴めません。そうした理由から、手間がかかっても店頭まで足を運び、商品を手に取って、中身を実際に確かめてから購入したほうが安心と考える消費者も少なからずいるようです。

一方で、私達が立てた仮説の通り、製品の中身の質感(テクスチャー)にクローズアップした画像は、実際に肌にのせて使用している瞬間を捉えている画像であるため、消費者は自分の肌にのせた感じを想像しやすく、安心して購入しやすいのではないかと考えられます。
ネット通販する際にも、化粧品は肌につけるものなので、より中身を吟味して買いたいと思うもの。パッケージの「外見」よりも「中身」が大事、ということですね。

今回、弊社が行った、FacebookにおけるA/Bテストでは、多くのケースでこのような「製品の中身の質感(テクスチャー)をクローズアップした画像」の方が高い広告効果が出ています。
A/Bテストの指標として、参考にしてみてはいかがでしょうか。

次回は、「ターゲティング配信した広告」についての検証結果をお伝えします。