【Facebook/Instagram広告】DCOの次はこれ!広告配置のカスタム広告素材の活用

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「広告配置のカスタム広告素材」というと、長くてなんだかとっつきにくい名称ですが、機能としては以前紹介したDCOの親戚のような機能です。本記事ではこれまでよりも、ちょっと運用が楽になる、「広告配置のカスタム広告素材」機能をご紹介します。

DCOと広告配置のカスタム広告素材の違い

まずはDCOのおさらいをしましょう。
DCOは複数の広告素材を入稿するだけで、ユーザーに最適な広告素材同士をFacebook側で自動的に組み合わせて配信してくれる仕組みのことでした。

「広告配置のカスタム広告素材」は利用者が見る広告配置ごとに、動画や静止画といったクリエイティブがカスタムされる機能のことを指します。
名称は邦訳で、英語では「Custom Creative for Ad Placements(以下CCAPと表記)」と呼ばれています。

どちらの機能も、活用することによって入稿も調整も容易になり、運用の負担を大幅に減らすことができることがメリットですが、「似ている点」と「違っている点」は以下のように区別することができます。

似ている点
・自動的に、配信を調整してくれる点

違う点
自動的に配信を調整してくれる対象
・CCAP:複数の「画像・動画」を配信面毎に、自動的に配信調整
・DCO:見出しやクリエイティブ、テキストなど複数の要素を自動的に配信調整



広告配置のカスタム広告素材(CCAP)ができること

現在、Facebookが持つ広告機能の利用により、FacebookとInstagramのフィード面をはじめとして、メッセンジャー面やInstagramのストーリーズ面など様々な場所に広告の配信を行うことが可能です。ですがそれぞれの配信面に合う画像のサイズを把握し、かつ配信面を設定することは簡単な作業ではありません。

そこで活用していただきたいのが、広告配置のカスタム広告素材(CCAP)です。
1つの広告セットの中に、複数のクリエイティブを入稿すると、配信先に応じて自動的に最適なクリエイティブを配信してくれるため、従来のように、配信面ごとに広告セットを作って、それからさらに広告を入稿する、という作業が不要になります。

そしてこれまでは入稿以上に、運用後の分析が面倒でしたが、これも簡単になります。
例えば1つのクリエイティブとして分析したい、サイズ違いで存在する同じ訴求内容のクリエイティブが1組あったとします。従来であれば分析をするとき、この1組のクリエイティブは、別のクリエイティブとして認識されてしまい、分析の手間がかかってしまうこともありました。

しかし、広告配置のカスタム広告素材(CCAP)を利用すれば、1組のクリエイティブのデータを、ひとまとまりのデータとしてみることができるようになるため、入稿のみでなく、広告効果の分析でも作業コストを下げることができるのです!


広告配置のカスタム広告素材(CCAP)の設定方法

機能が似ている広告配置のカスタム広告素材(CCAP)とDCOですが、設定方法も似ていて簡単です。

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広告配置のカスタム広告素材を設定する場合は、広告セット内の「配置を編集」内にある、「アセットカスタマイズ」より、「アセットカスタマイズを使用できるすべての配置を選択」をクリックします。
配信したくない広告配置がある場合は、配信したくない広告配信欄のチェックボックスを外してください。

DCO機能においては、ダイナミッククリエイティブ機能をオンにすることでその機能の利用ができましたが、どちらも共通しているのは広告セットのレイヤーで設定をするだけでできることです。
これまで広告セットを複製しなければならなかった工程が、1回のボタンクリックで省略できるようになるため、広告運用担当としてはかなり入稿が楽になりますね!

広告配置のカスタム広告素材(CCAP)の使用シーン

例えば、これまでInstagramフィードと、ストーリーズの両方に対して広告を配信したい場合は、それぞれ違うサイズのクリエイティブを用意してそれぞれ広告セットと、それに紐づく広告を作成する必要がありました。

またほかにも、Facebookニュースフィードにおいて、Facebook社から推奨されているアスペクト比4:5(やや縦長)の動画と、Audience Network(Facebookが自社で有しているアドネットワークのようなもの)のインストリーム動画に適している16:9の動画を配信したい場合も、1つの広告セットで配信することはできませんでした。

しかし、広告配置のカスタム広告素材(CCAP)の機能を活用することで、これまで別の広告セットをそれぞれ作成する必要があったクリエイティブのテストを、1つの広告セット内でクリエイティブを入稿し、テストを行うことが可能になるのです。

まとめ

DCOの利用により、Facebook広告/Instagram広告のそれぞれにおいて、入稿しなければならない広告の本数を大幅に減らすことができましたが、テストができるのは、あくまで静止画ごとや動画ごとといった制約がありました。
しかし、広告配置のカスタム広告素材(CCAP)の機能を活用することで、動画・静止画といった画像の制約を超えて配信テストを行うことができるようになります。

さらに、同じ内容の動画であっても複数のサイズに対してリサイズを行ったものを用意することで、1つの広告セット内でテストを行うことが可能です。Facebookが提供する広告において、広告セットごとは競合してしまうといった制約がありますが、本機能の活用により、広告セットごとが競合し、CPMが高騰する可能性を防ぐことができます。

上手く活用することで、クリエイティブテストが効率的に行えるだけでなく、そのテスト自体の精度を上げることも期待できます。
広告機能をうまく活用し、より効率的にテストを行い、売り上げアップやプロダクトやサービスの利用者数増加などにつなげていきましょう!